名古屋の由来とは?~知っていそうで知らない名古屋の豆知識~
第三回となる今回は、名古屋の豆知識をご紹介したいと思います。
生まれてこの方ずっと名古屋に住んではいるものの、名古屋については知っているようであまり知らないという事を日々痛感していました。また、大学生になって名古屋周辺の城や史跡、博物館を訪れる機会が増えたものの、その歴史に疎くイマイチ楽しむことができていないなと感じていました。皆さんもそのように感じることがありませんか?そこで、このような現状を打開するため先日『地図と地形で楽しむ 名古屋歴史散歩』という本を購入しました。この本が思いのほか読みやすく、また大変興味深かったので是非皆さんにもその内容を共有したく思いこの記事を書きました。この記事で語られる名古屋の豆知識のソースはすべてこの本になりますのでよろしくお願いします。
豆知識その①:名古屋の由来
名古屋に住んでいながら、知ってそうで知らないこと。それは名古屋という名前の由来です。落ち着いて考えてみれば、なんで名古屋って「名古屋」なんでしょうか?これには諸説あり、確実なことは言えないのですが、大きく分けて3つの説があると言えます。
・もともとはネゴヤ(「根」「小屋」)であるという説(小屋には材木がとれる場所という意味があり、焼き物の産地であることからこのことが考えられる)
・豊臣秀吉が朝鮮出兵のために佐賀県に作った名護屋城に由来するという説(地形などが似ており、名護屋城は「名古屋」と書かれることもある)
・平安時代の荘園「那古野荘」に由来するという説
ちなみに安土桃山から江戸時代にかけては「名古屋」と「名護屋」を使うようになり、明治時代になって尾張藩は「名古屋藩」と改称されて「名古屋」が定着しました。なお、明治時代に東海道線の名古屋駅が開設された当時は「名護屋駅」だったそうです。
豆知識その②:鶴舞の読み方
名古屋工業大学や名古屋大学医学部の近くにあるあの鶴舞公園ですが、実はその読み方は「つるま公園」です。また、鶴舞中央図書館も「つるま中央図書館」なのです。実は「鶴舞」というのは当て字で、もともとの地名は「水流間(つるま)」でした。しかし一方で、名鉄や名古屋市営地下鉄の駅および路線はそれぞれ、「つるまい駅」・「つるまい線」です。まあ実際普通に読んだら「つるまい」だよねってことだと思いますけど。ややこしいですね。
豆知識その③:愛知県の由来
愛知という名称は「あゆち潟」に由来するそうです。あゆち潟は名古屋市東南部にあった天白川の河口の湾です。明治期の廃藩置県で尾張藩は名古屋県になったのですが、翌年愛知県と改称されました。
世界のトヨタ自動車は豊田市にあります。実はこのトヨタ、豊田市にあるからトヨタなのではなく、トヨタがあるから現在の豊田市に市名が変更されたのです。トヨタグループの創業者である豊田佐吉は静岡出身で、自動織機を開発したのは名古屋市内でした。佐吉の息子の喜一郎は軍部の依頼を受けて国産トラックの製造に着手。そうして、たまたま豊田市の旧名である挙母市でトヨタ自動車工業株式会社を設立しました。トヨタ自動車の発展と共に人口が増え、工業都市を目指すとして豊田市に改名されたのです。
豆知識その⑤:内陸部に海にまつわる地名がある理由
実は名古屋には現在の海岸線からはだいぶ離れているのに、海に関係する地名が点在します。この理由は、さきほど話に出た「あゆち潟」の旧海岸線が天白区や南区、緑区にあり、それ以南の港区などはすべて埋立地だったことに由来します。熱田なども埋め立てが進む前は港として栄えていました。
たとえば、八事のそばにある塩釜口。これは天白川を通じて海に通じていた名残です。また、緑区の鳴海やほら貝、南区の貝塚や浜中、荒浜などもこれで説明がつきますね。
いかがだったでしょうか?何か一つでも新しい発見があれば幸いです。以上は皆さんに手軽に興味をもっていただくために地名の由来に関するものが中心でしたが、『地図と地形で楽しむ 名古屋歴史散歩』では他にも名古屋を取り巻く歴史や地理などのアプローチから実に様々な検討がなされています。今後は戦国時代の合戦を中心に名古屋の歴史をさらに深く勉強してみたいですね。僕は高校時代世界史を選択していたので日本の歴史には若干疎いのでこの春休みの内に色々勉強しようと思っています。
それでは、ほいじゃーねー。
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