コンサル以外の業種でも普遍的なこと!? -コンサル一年目が学ぶこと
1.導入
みなさんこんにちは!!
さて今回は、『コンサル一年目が学ぶこと』という書籍についてご紹介したいと思います。「俺、私コンサル業界に属していないし目指してもいないし関係ないや...」と思ったそこのあなた、ちょっと待った!!!
この本はブログタイトルにもあるようにコンサル以外の業種でも "普遍的" とされる全社会人が身に着けるべき重要スキルがまとまった一冊となっています。ビジネスの世界で結果を出し続けるスーパーエリート達が皆口をそろえて大事だと言った仕事の基本とは一体...!!
それでは、見ていきましょう。
2.要約
当書は、各界で活躍する元コンサルタントの方およびご自身の経験から、15年以上たっても記憶に残っていること、役に立っている普遍的な事柄がまとめられたものとなっています。構成として、30個の重要スキルを「話す技術」、「思考術」、「デスクワーク術」、そして「ビジネスマインド」の4つの章に分けて紹介しています。ここでは、数あるテクニックのうち特に印象に残った部分を、短くまとめて取り上げて紹介していきます。
3.詳細
3.1 話す技術編
結論から話す。そして、端的かつ簡潔に話す。
話し方のフレームワークはPREPを意識する。これはPoint(結論), Reason(理由), Example(例), Point(結論)の略称。特に上司に詰められたり報告する際には、つい取り繕うように冗長に話してしまいがち。しかし、少し考えてでもいいから、聞き手が得たいことを説得力をもって伝えることが重要。
相手の期待値を把握し、超える
ビジネスをする上で最も大事なことは、常に評価と信頼を得られて次にも仕事がくるようにすること。そのうえで重要なことは、相手の期待を常に超え続けることである。そのために、相手の期待を把握し頼まれたこと、相手が望んでいることにフォーカスする。
ファクトと論理で語る
いくら文化や組織が違っても、数字と論理は普遍である。感覚的に把握している問題を事実に落とし込むことが重要。外国人相手でも流暢に喋ることよりも、本質である数字と論理で仕事はできる。
3.2 思考術編
アプローチ、考え方、段取りを最初に考える
作業を始まる前に手順を考えることが重要である。
- 論点を整理・分解する
- 各論点について数値分析する
- 項目の重みづけをする
- アクションに落とし込む
事実、解釈、アクションを区別する
これは「雲、雨、傘」論法とも呼ばれるもので、「黒っぽい雲が出てきたので(事実)、雨が降り出しそうだから(雨)、傘を持って行ったほうがいい(アクション)」というもの。提案をするときはこれを意識するべきである。
仮説思考を重視するー はじめに仮説有りき
ビジネスは複雑で本質を捉えることは非常に難しい。今予測できる範囲でストーリーラインを描き、それをリサーチで検証するという一連の仮説検証を繰り返すことで、データから結論を出す。
3.3 デスクワーク術編
新人は議事録づくりをマスターすべし
〇議事録の目的
- 決定事項・確認事項を関係者に確認し決定するため
- 後日の証拠に残すためのもの
- 日時、場所、参加者、論点
- 決まったこと
- 決まらなかったこと
- 確認が必要なこと
- 次回に向けてのTODO(誰がいつまでに)
資料作成はスピード命
- ショートカットキーをとにかくマスターして最大限の効率を追求すべし。
- ワンスライドワンメッセージで一枚に詰め込まない。その方が再利用もしやすい。根拠と主張はセットでスライドに
- 資料は最終アウトプットの型を作り、そこから逆算して考える。
コンサル流検索式読書術
- 読書の目的を絞り明確化
- 目次ベースで該当重要箇所を読む
- 多くの文献を広く浅くあたる
3.4 ビジネスマインド編
バリューを出す
プロフェッショナルとして、給与に見合った自分の付加価値をつけることを意識して仕事すべし。相手の期待に応えるのが仕事。
スピードと質を両立する
早いうちにたたき台を出してPDCAサイクルを高速で回す。
会議で発言しない人の価値はゼロ
会議はセレモニーではなくチームワーク上の仕事。新人でも自分の時間単価に見合った仕事をすべし。
フォロワーシップを身につける
4.感想(自分語り)
まずは、ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございます。もう少しだけお付き合いいただけると幸いでございます...笑
さて、今回初めに取り上げさせていただいた経緯を話します。この本は、僕が大学時代インターンをしていた時の上司が愛用していたもので、他の3年以上のキャリアがある方にも全員「仕事の基本が詰まっている」として読ませているものでした。学生にはゴリ押ししてこなかったのですが、新社会人になることがきっかけで薦められ、読んでみた次第です。
読んでみた感想ですが、、、
"これ上司がいつも言ってたやつだ~~!!"
と、進研ゼミばりのリアクションを自粛中に自室で盛大にかましてしまいました。
いわゆる有給インターンだったので初めはバイト感覚でやっていたのですが、「君の仕事はシフトのコマを埋めることではないよね?給料は仕事の対価として発生するものだ。自分がそこにいるという意味、君にしかできない付加価値を、バリューを発揮せよ!!」みたいな感じで、「わお。意識高いな!!」と当初は思いましたが、まあ今思えば、当然のことを言っていますよね。「今日のバリュー」なんて欄もあって、他に働いている人が発揮した良いところを発見・共有して組織を活性化させようなんてこともしていました。
また、打ち合わせではよく「だらだら話しすぎ。結論から先に、簡潔に」なんて他の人がよく詰められているのを見かけました(そして僕も笑)。
他に印象に残ったポイントとして、全体的にスピード感を意識することの重要性が説かれていますね。僕の属していた研究室ではデザインやアニメーション、一枚絵の完成度にやたらこだわる文化や思考が根付いていたので新鮮でした。自分の性分でもクオリティよりもガンガン早く進めたいのですが、それは「質を犠牲にすることではなくむしろ担保するためにサイクルを素早く回すのだ」というパラダイムシフトを起こさせてくれました。
また、仮説思考とはいつだったか「しゅんダイアリー」で石井てる美さんが言っていたのを覚えていますが、改めてその思考法の重要性を感じました。正解のないビジネスの世界だからこそ、その本質に近づくという目的において最も効果的なものなのだと思います。
以上、僕がこの本を読んで思ったことをつらつらと並べました。現在新人研修を受けていますが、さらに一流になるために「差をつけるための基本」として目から鱗で吸収して実践していきたいです。いわゆる「じゃぱにーずとらでぃしょなるかんぱにー」な側面を持っているので、「何を生意気な!」なんておじさんに言われても、ふてくされず「ちゃんと成果を出してチャンスをもらえる社会人になるぞ!」と意識を高めるのでした。